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rootで遊ぶタブレット 第4回 / CPUのクロックダウンでバッテリ駆動時間を延長!?

rootで遊ぶタブレット 第4回 / CPUのクロックダウンでバッテリ駆動時間を延長!?
IMPRESSION KT-i7A4.0出荷状態でroot権限がとれている、なかなか珍しい国内向けタブレット。詳細は本体レビューなどを参照のこと。
無料で利用できるCPUクロック変更アプリ「AnTuTu CPUマスター無料版」。root端末でなければ利用できないが、KT-i7A4.0なら問題ない。
前回は、CPUをクロックアップして、もっさり動作の改善を試みてみたが、クロック変更アプリは、動作クロックを上げるだけのものではない。逆に、動作クロックを落とすことも可能だ。そこで、CPUをクロックダウンした場合の挙動をチェックしてみることにした。

ただでさえ動作がもっさりしているのに、CPUのクロックダウンはまったく意味がないのでは、と思うかもしれない。確かに、パフォーマンスという点では全く意味がないばかりか、動作がさらに重くなって利用時のストレスを高める行為と言っていいだろう。ただ、そこにはある目論見がある。それは、バッテリ駆動時間を延ばすというものだ。

CPUは、動作クロックによって消費電力が変わる。動作クロックが高いほど消費電力が高くなるので、クロックダウンによって消費電力が下がり、駆動時間も長くなるというわけだ。

もちろん、クロックダウンしたからといってバッテリ駆動時間が伸びるとは限らない。Androidデバイスに搭載されるCPUには、デバイスの動作状況に応じてCPUコアの動作クロックを制御する省電力機能が搭載されている。KT-i7A4.0に搭載されているAllwiner A10(ARM Cortex A8)も、動作クロックを観察していると、アイドル時には60MHz付近までクロックが低下することを確認している。とはいえ、裏では常に何らかのプロセスが動作しており、ユーザーが一切操作していなくても、動作クロックが1GHzまで高まることがある。つまり、上限のクロックを制限することで、バッテリ駆動時間を延ばせる可能性は十分にあると考えられる。

・root環境下では、重要なシステムファイルも編集/削除できるため、操作ミスなどでタブレットが不安定になったり、起動しなくなる可能性があります。・この記事を読んで行なった行為によって生じた損害は筆者および、AKIBA PC Hotline!編集部、メーカー、購入したショップもその責を負いません。・筆者およびAKIBA PC Hotline!編集部では、この記事についての個別のご質問・お問い合わせにお答えすることはできません。

スライドバーで簡単にクロックアップ可能。少しずつクロックを上げ、安定動作の上限クロックを見極めよう。
●動作クロックを1GHz→300MHzに大幅ダウン、 バッテリ寿命は48分増

では早速、前回も使ったクロック変更アプリ「AnTuTu CPUマスター無料版 v2.5.2」を利用して、動作クロックの上限を300MHzに設定、バッテリ駆動時間を検証してみた。

rootで遊ぶタブレット 第4回 / CPUのクロックダウンでバッテリ駆動時間を延長!?

バックライト輝度を最低にし、Wi-Fiをオンにした状態で、YouTube動画の再生アプリ「Youtube Stream」を利用してYouTube動画を連続再生させ、その場合の駆動時間を計測した。

結果は、右の表の通りだ。

●バッテリ駆動時間
標準クロック約4時間30分
最大クロック300MHz時約5時間18分
動作クロックを変更しない標準設定状態で約4時間30分だったのに対し、動作クロックの上限を300MHzに設定した状態では約5時間18分と、約48分の駆動時間延長を確認した。

動画再生時にはCPUではなくGPUがメインで動作するため、当初はそれほど大きな駆動時間延長はないのではないかと思っていたのだが、これだけ延びればかなり効果があると言えそうだ。もちろん、クロックダウンして動画再生に支障が出るようでは意味がないが、実際には全く問題なくスムーズに再生でき、快適な視聴が可能だった。

ちなみに、クロックダウン時のマシンの動作は、さすがにかなり遅くなり、常用するのはかなり厳しいという印象を受ける。また、ベンチマークアプリ「AnTuTu Benchmark v2.9.2」で確認してみても、標準状態から大幅にスコアが低下した。

ただ、常にCPUをクロックダウンして使う必要はない。クロックアップアプリを利用すれば、自在にクロックを制御できるのだから、パフォーマンスが必要な時にはクロックアップ、バッテリ駆動時間を延ばしたい時にはクロックダウンと、その時の状況によって使い分ければいいのだ。例えば、旅行などの移動時に、なるべく長時間動画を楽しみたいという場合などに、クロックダウンして使えばいい。こういった自由度の高さも、KT-i7A4.0の魅力と言えるだろう。

さて次回は、KT-i7A4.0の使い勝手を高めるカスタマイズを行ってみたいと思う。

●AnTuTu Benchmark v2.9.2の結果
動作クロック300MHz1GHz1.104GHz1.152GHz
総合1,5113,1353,3683,472
CPU250865943986
GPU1,0361,3721,3811,382
RAM140490534553
I/O855408510551
□安兎兎CPUマスター(無料版)(Google Play)https://play.google.com/store/apps/details?id=com.antutu.CpuMasterFree&□AnTuTu 安兎兎ベンチマーク(Google Play)https://play.google.com/store/apps/details?id=com.antutu.ABenchMark&

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